「中国における日系ITサービス業の市場動向」調査結果を発表 ...

「中国における日系ITサービス業の市場動向」調査結果を発表  ~子会社数は「日産自動車」「NTTデータ」「セコム」が同率1位~

法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本太一)の連結子会社である利墨(上海)商務信息咨詢有限公司(以下「リスクモンスターチャイナ」)は、利墨リスモン調べ「中国における日系ITサービス業の市場動向」を発表いたしました。


“利墨リスモン調べ”は、リスクモンスターチャイナが独自に収集した中国の日系企業データベースや業界情報を基に、調査・分析を行ったレポートです。今回は、2023年3月時点で開示されていた中国全土の法人登記情報の、日本企業出資の中国企業及びグループ企業27,968社のうち、情報輸送・ソフトウェア・情報技術サービス業に分類される898社を対象に調査を実施しました。

今回の「中国における日系ITサービス業の市場動向」では、中国に進出している日系ITサービス業について、親会社ごとの企業数、地域別の分布、企業数の推移など、多方面から調査しています。


日系のITサービス業に対して、日本の親会社と紐付けた企業数をもとにランキングを作成したところ、「日産自動車」「NTTデータ」「セコム」の3社が同率1位となりました。(社数10社、表1)

「日産自動車」は、合弁会社の「東風汽車」を通じて、自動車メーカー向けのITソリューションや配車アプリなどIT分野のサービスを提供しています。「セコム」は、企業向けオンライン・セキュリティシステムの提供を軸に、中国市場で事業を展開しています。また、「NTTデータ」は、中国国内の顧客に向けたITサービスやクラウド・データセンターサービスを提供するほか、対日オフショア開発やBPO事業にも取り組んでいます。



■中国日系ITサービス業の親会社別企業数ランキング 1位~7位(表1)

中国日系ITサービス業の親会社別企業数ランキング1位~7位(表1)

中国日系ITサービス業の親会社別企業数ランキング1位~7位(表1)


※日本企業売上高については最新情報を紐づけています。

※同率順位の企業は、売上の高い順に掲載しています。


企業数を細分類業種別に集計したところ、「ソフトウェア開発」(社数457社、50.9%)が最も多く、2位がコールセンターなどを含む「その他情報技術サービス」(同138社、15.4%)、3位が「情報技術コンサルティングサービス」(社数65社、7.2%)となりました。(図1)

中国日系ITサービス業において、5割以上の企業はソフトウェア開発業務に従事していることが分かります。



■中国日系ITサービス業の細分類業種分布(図1)

中国日系ITサービス業の細分類業種分布(図1)

中国日系ITサービス業の細分類業種分布(図1)


また、企業数の推移・地域分布に注目すると、中国の日系ITサービス業は、1984年から中国に進出して以来、企業数は増加の一途をたどり、特に2000年以降に急激な増加を見せています。(図2)

地域別の分布は、「上海」(社数 251社、29.8%)に最も集中しており、「遼寧省」(同179社、21.3%)、「広東省」(同78社、9.3%)と続き、3地域で全体の約6割を占めています。(表2)


ITサービス業において、人材は事業の成否を左右する重要な要素です。上海は中国国内でも経済が最も発展した地域の一つであり、多くの大学が集中するとともに、全国から優秀な人材が集まることで、ITサービス企業を惹きつける主要都市としての地位を確立しています。これに対し、遼寧省、特に大連市は、中国東北地域の「対外窓口」としての役割を担い、海外企業の誘致を積極的に推進してきました。その結果、日本からのソフトウェア開発業務を担うオフショア拠点として大きな成長を遂げています。



■中国日系ITサービス業の企業数推移(図2)

中国日系ITサービス業の企業数推移(図2)

中国日系ITサービス業の企業数推移(図2)


■中国日系ITサービス業の地域別企業数ランキング 1位~10位(表2)

中国日系ITサービス業の地域別企業数ランキング1位~10位(表2)

中国日系ITサービス業の地域別企業数ランキング1位~10位(表2)


かつて、中国は日本にとって、低コストでのオフショア開発が可能な魅力的な拠点として位置付けられていました。日本に比べて人件費が格段に安いことから、多くの企業が受託開発を通じてコスト削減を図り、中国に開発拠点を設立してきました。

しかし中国経済の成長に伴う人件費の上昇により、従来の低コスト開発の優位性は薄れています。その中で、日系ITサービス業は、中国の優秀なIT人材を活用し、現地市場に適したサービスを提供する新たな戦略が求められています。


中国のIT産業は急速な発展を遂げており、競争力の高い企業が次々と台頭しています。このような競争環境の中で、中国市場の成長スピードに柔軟に対応し、持続的な競争力を確保することが、日系ITサービス業にとって重要な課題となるでしょう。



▼本調査結果の全文

中国日系ITサービス業の親会社別企業数ランキング10位以降の企業は、リスクモンスターチャイナの掲載サイトでご覧いただけます。

https://www2.rismon.com.cn/report2411_j/?utm_source=rm&utm_medium=press&utm_campaign=241126



[実施概要]

・調査名称   :中国における日系ITサービス業の市場動向

・調査方法   :中国における日系企業の法人登記情報に基づく調査

・調査対象媒体 :2023年3月時点で開示されていた法人登記情報

         (企業の申告状況などにより最新の情報と異なる場合があります)

・調査対象企業 :中国全土で登記されている日本企業出資の中国企業

         及びそのグループ企業(株式保有率50%以上の会社

         及びその会社が支配している会社(50%以上)を

         グループ会社とする)の内、情報輸送・ソフトウェア・

         情報技術サービス業に分類される企業

・調査対象企業数:898社



■リスクモンスターチャイナの概要

2012年9月、上海にリスモングループ初の海外拠点として設立。中国に進出している日系企業向けに与信管理サービスを中心とした経営支援サービスを提供。その他に日中両言語のクラウド型グループウェアや社員教育のeラーニングを展開し、日系企業を管理面でサポート。2024年9月末時点で487会員の利用実績。


ホームページ: https://www2.rismon.com.cn/jp?utm_source=rm&utm_medium=press&utm_campaign=241126



■リスクモンスターの概要

(東京証券取引所スタンダード市場上場 証券コード:3768)

2000年より与信管理業務のアウトソーシング・クラウドサービス事業を開始以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業やビジネスポータル事業、BPOサービス事業、海外事業にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開。リスモングループ法人会員数は、2024年9月末時点で14,256(内、与信管理サービス等 7,744、ビジネスポータルサイト等3,059、教育事業等2,966、その他487)となっています。


会社名   : リスクモンスター株式会社

        (英名:Riskmonster.com)

代表者   : 代表取締役社長 藤本 太一

所在地   : 〒103-0027 東京都中央区日本橋2丁目16番5号 RMGビル

設立    : 2000年9月

資本金   : 1,188,168,391円(2024年3月末現在)

ホームページ: https://www.riskmonster.co.jp/?utm_source=rm&utm_medium=press&utm_campaign=241126

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