atpress

日本女性起業家のセクハラ被害調査の研究論文が国際学術誌に掲載  無料公開発信のためのクラウドファンディングを3月1日まで実施

日本の女性起業家の52.4%が、投資家や顧客などからセクハラ被害

一般社団法人/株式会社Eirene University(所在地:東京都港区)が運営する教育・研究機関「アイリーニ・マネジメント・スクール」(代表:植野 紗紀)のファウンダー 柏野 尊徳による、日本の女性起業家が投資家や顧客など複数のステークホルダーから受けているセクシュアル・ハラスメント(以下、セクハラ)の実態を調査した研究論文「Sexual Harassment by Multiple Stakeholders in Entrepreneurship: The Case of Japan」が、国際学術誌 Journal of Business Venturing Insights(2025年6月号)へ掲載されることとなりました。


本調査の結果、過去1年間で52.4%もの女性起業家が複数のステークホルダーからセクハラ被害を受けたという深刻な事実が明らかになりました。論文はオープンアクセス(無料公開)で全世界へ発信し、早期の実務・政策対策を促進するためのクラウドファンディングを2025年3月1日まで実施しています。支援金は主に学術誌へのオープンアクセス費用に充当され、研究成果を世界中の研究者・実務家・政策担当者へ自由に閲覧可能な形で公開する費用の支援となります。


過去1年間のセクハラ被害経験(女性起業家 n=105)

過去1年間のセクハラ被害経験(女性起業家 n=105)


■クラウドファンディング概要

URL       : https://igg.me/at/zeroharassment/x/38374043#/

目標金額    : 55万円

募集締切    : 2025年3月1日 16時59分


【支援金の使いみち】

雑誌出版社へのオープンアクセス費用、クラウドファンディング手数料、論文校正費用、余剰があった場合は今後の追跡調査や被害者支援・周知活動に活用



■研究の背景:なぜ、いま注目すべきなのか

<女性起業家への深刻なセクハラ>

2022年より政府がスタートアップ育成5か年計画を掲げる一方で、特に女性起業家は資金提供やメンタリングを受ける投資家・支援者との権力差により、セクハラ被害を拒否しづらい構造があることが明らかになりました。


本研究では匿名オンライン調査(回答者197名、うち女性起業家105名)を行い、女性起業家の半数以上が過去1年の間に被害を受けていることを明らかにしました。


<被害を受けた起業家が事業撤退に追い込まれるケースも>

加害行為によってメンタルヘルスを大きく損なったり事業を中断・撤退するケースなど、起業家が活躍を断念することで、日本経済全体のイノベーションを失速させうる深刻な状態です。



■論文のポイント:深刻な構造的問題を可視化

<定量調査>

女性起業家の52.4%が、投資家・顧客・メンター・アクセラレーター担当者など複数の立場からセクハラ被害を受けていると回答。事業資金や支援への依存度が高いほど、力関係の差が大きくなり、被害に会いやすい実態を可視化。


<定性調査>

被害が起こる構造的背景も分析。「埋め込まれた差別(Embedded Discrimination)」「制度的な搾取(Systemic Exploitation)」「保護策の欠如(Safeguard Voids)」「避けられない負担を伴う選択(Adaptive Burden Choices)」の4つの要因が絡み合い、被害者が声を上げにくい負の連鎖が形成されることを示唆。


<社会・政策的インパクト>

投資家やアクセラレーターの行動規範策定、独立した報告窓口の整備、起業家を法律上の保護対象に含めるなどの制度改革の必要性を提言。公平なスタートアップ環境づくりが、長期的な経済成長とイノベーション創出に直結すると警鐘。

過去1年間で女性起業家の52.4%(n=105)が被害にあう

過去1年間で女性起業家の52.4%(n=105)が被害にあう

不適切な言動から望まない関係の要求までさまざまな加害

不適切な言動から望まない関係の要求までさまざまな加害

加害者は投資家・VC、顧客、メンターなど

加害者は投資家・VC、顧客、メンターなど

被害は精神的苦痛や自信低下、業界の印象悪化や経済的損失

被害は精神的苦痛や自信低下、業界の印象悪化や経済的損失

被害の相談/報告は少なく実態が表面化しにくい

被害の相談/報告は少なく実態が表面化しにくい

報告しない理由はさまざま

報告しない理由はさまざま

セクハラが蔓延する多様な背景

セクハラが蔓延する多様な背景


■クラウドファンディングが支える「オープンアクセス」の意義

本論文のオープン・アクセス化によって期待される効果:


1. 国内外の投資家・起業支援組織が迅速に問題意識を共有

- 無料で誰でも論文を入手できるため、セクハラ防止策を導入・強化するきっかけに。


2. 実務家・政府・自治体の対策立案を加速

- 新たな法整備や独立機関の設立など、具体的なアクションを促進。


3. 被害者支援・教育への広がり

- 大学やビジネススクールがカリキュラムに導入し、次世代の起業家への啓発が進む。


4. さらなる研究展開

- 他国との比較・長期的追跡調査に繋がり、より包括的な国際的連携や対策が進む。



■今後の展望

<メディア報道・国際ネットワークへの発信強化>

本研究結果は、2024年8月以降からNHKや日本経済新聞、読売新聞、朝日新聞、東京新聞など国内主要メディアで注目を集めています。オープンアクセスによってこの流れが海外メディア等にも展開されることを期待しています。


<被害防止と事業成長が両立するエコシステムの構築>

「セクハラ・ゼロの環境」を目指し、研究成果を土台に実務現場・政策立案・教育の各領域で具体的アクションを後押しします。


<持続的な研究・啓発活動>

クラウドファンディング余剰分や、今後の寄付を原資に追跡調査・比較研究を計画。問題の可視化を継続し、より実効性ある対策策定を目指します。



■研究者:柏野 尊徳(かしの・たかのり)プロフィール

アイリーニ・マネジメント・スクール ファウンダー

専門分野:スタートアップ・エコシステム、起業家支援・教育


【柏野 尊徳コメント】

本研究の結果は、起業家が置かれている厳しい状況を可視化する重要な一歩です。近年、メディア報道などを通じて社会全体の認知は徐々に高まっていますが、依然として問題は解決しないままです。こうした課題を乗り越えてこそ、国内のビジネス環境が真に持続可能で、イノベーションを生むものになると信じています。本論文のオープンアクセス化により、より多くの方々と知見を共有し、具体的な対策を社会の隅々まで行き渡らせたいと考えています。ぜひ皆さまのお力をお借りしながら、セクハラ・ゼロの環境を目指して、共に前進していきましょう。



■アイリーニ・マネジメント・スクール

アイリーニ・マネジメント・スクールは、古代ギリシャの平和の女神“アイリーニ”の理念を現代のマネジメントに応用する教育研究機関です。「経済的利益だけではなく、社会全体の豊かさと成長を追求する」学術研究と実務家教育を通じ、意欲あるリーダーを育成します。今回の研究は、より公正かつ健全なスタートアップ・エコシステムの構築を目指す活動の一環として行われました。


【会社概要】

アイリーニ・マネジメント・スクール

(運営:一般社団法人/株式会社Eirene University)

代表者          : 学長 植野 紗紀

担当           : 柏野 尊徳

              (メール kashino@eireneuniversity.org )

所在地          : 東京都港区

公式ウェブサイト     : https://ems.eireneuniversity.org/

クラウドファンディングURL: https://igg.me/at/zeroharassment/x/38374043#/

すべての画像

過去1年間のセクハラ被害経験(女性起業家 n=105)
過去1年間で女性起業家の52.4%(n=105)が被害にあう
不適切な言動から望まない関係の要求までさまざまな加害
加害者は投資家・VC、顧客、メンターなど
被害は精神的苦痛や自信低下、業界の印象悪化や経済的損失
被害の相談/報告は少なく実態が表面化しにくい
報告しない理由はさまざま
セクハラが蔓延する多様な背景

アイリーニ・マネジメント・スクール

アイリーニ・マネジメント・スクール

配信企業へのお問い合わせ

取材依頼・商品に対するお問い合わせはこちら。
プレスリリース配信企業に直接連絡できます。

この企業のリリース

プレスリリース配信サービスページ