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明治学院大学・東京大学での「人間の安全保障」批判講座を 榎本 珠良准教授が書籍化!2025年3月20日に刊行

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2025年3月18日 10:00
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この度明治学院大学国際学部 榎本 珠良准教授が本学および東京大学での「人間の安全保障」批判講座を書籍化し、『紛争・開発・安全保障~人新世の「人間の安全保障」を再考する~』というタイトルで2025年3月20日に刊行します。「恐怖からの自由」と「欠乏からの自由」にまたがる概念とされる「人間の安全保障」概念の自明性を切り崩し、この概念が依拠する人間像や人種主義的な眼差しに光をあて、研究と実践において生じてきた乖離や問題を分析する、批判的安全保障研究の先端研究の成果です。



◆研究のポイント

1990年代前半に「人間の安全保障」という概念が提起されてから、既に30年がすぎた昨今、「人新世」といった概念が溢れ、「ヒトだけを見れば済む時代の終焉」との問題提起がなされるようになっています。こうした時代を前に、過去30年の「人間の安全保障」について、いまいちど、この概念が依拠した人間像のレベルから、この概念を掲げた現場での詳細な施策実施のレベル、この概念を掲げた条約形成やその内容・実施状況のレベルまでを振り返り再考し、それらについて単に称賛するだけではなく、批判的な視座をもって再考することが求められていると考えます。

本書では、開発と安全保障を融合させた言説や「人間の安全保障」といった概念が依拠してきた人間像や、そうした言説や概念を掲げた人々が推進した開発・人道援助のありかたやイメージの使用の仕方、さらには彼らが推進した条約等の合意形成とその内容・実施状況について検討し、言説と実践との間に生じる乖離やジレンマに光を当てます。そして、2010年代後半以降に興隆したMeToo運動やブラック・ライヴズ・マター(BLM)運動の展開、ロシア・ウクライナ戦争やイスラエル・パレスチナの状況などを背景に生じてきた、開発と安全保障にまつわる理論や業界に対する批判や再考の動きに焦点を当て、「人間の安全保障」をめぐる組織や政策・施策が抱えてきた男性中心主義や人種差別を分析します。



◆用語解説

「人新世」とは、概して人類の経済活動の痕跡が地球全体を覆い、そのありかたを根本から変えた事態を生んだ時代を指すが、その厳密な定義やその起点については論争がある。


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◆研究者所属・研究者氏名

明治学院大学国際学部 准教授 榎本 珠良

研究者情報: https://gyoseki.meijigakuin.ac.jp/mguhp/KgApp/k03/resid/S000560



◆書籍情報

ISBN         : 9784771039520

出版社Webサイト掲載URL: https://www.koyoshobo.co.jp/book/b659688.html

出版年月日      : 2025年3月20日

図書タイトル     : 『紛争・開発・安全保障

             ~人新世の「人間の安全保障」を再考する~』

著者         : 榎本 珠良

出版社名       : 晃洋書房

総頁数        : 360頁

価格(税込)      : 3,850円



□■明治学院大学について■□

創設者は“ヘボン式ローマ字”の考案や和英・英和辞書『和英語林集成』の編纂、聖書の日本語訳完成などの業績があるヘボン博士。建学の精神である「キリスト教による人格教育」と学問の自由を基礎とし、ヘボン博士が貫いた“Do for Others(他者への貢献)”を教育理念としています。2024年は本学初の理系学部「情報数理学部」を開設し、既存の学部・組織との有機的な連携、産学官連携を行うため「情報科学融合領域センター」も併せて開設しました。スポーツ分野では2028年度までに箱根駅伝本戦出場を本気で目指し、MG箱根駅伝プロジェクト「Road to HAKONE 2028」をスタートしました。


▼大学公式Webサイト

https://www.meijigakuin.ac.jp

▼MG箱根駅伝プロジェクト特設サイト

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