市町村の魅力度、札幌市が3年連続1位(地域ブランド調査200...

市町村の魅力度、札幌市が3年連続1位(地域ブランド調査2008より)

株式会社ブランド総合研究所(本社:東京都港区、社長:田中 章雄)では、2008年8月に国内1,000の市区町村を対象に、認知度や魅力度、イメージなど全63項目からなる「地域ブランド調査2008」を実施し、全国の消費者3万5,309人から回答を得ました。

その結果、全国で最も魅力的な市区町村は昨年に引き続き3年連続で札幌市(59.5点)となりました。2位は函館市(55.9点)が昨年4位から急上昇。3位は京都市(55.1点、昨年2位)、4位は横浜市(51.9点、同3位)といずれも順位を1つずつ下げ、5位は小樽市(49.2点、同5位)となりました(点数は100点満点。
昨年は2007年6月に実施)。町村の中では、軽井沢町が41.4点で9位(同10位)。
続いて屋久島町が39.5点で11位(参考:合併前の屋久町は115位)となりました(下記のランキングを参照)。

また、昨年の調査と比較して、もっとも魅力度が上昇したのは石垣市で、昨年109位から今年は18位。同市は「とても魅力的」と答えた人が昨年の7.1%から今年は16.9%と大幅な増加を示しています。屋久島や宮古島などの離島にある市町村の魅力度が上昇している点が特徴的です。


<調査概要>
「地域ブランド調査2008」は、市区町村のブランド力を“見える化”し、地域ブランド戦略の指標として活用できるようにブランド総合研究所が年一回実施している調査で、今回が第3回目になります。

調査対象は全783市(2008年7月末現在)と東京23区、および地域ブランドへの取り組みに熱心な194の町村を加えた計1,000の市区町村(町村に関しては45町村を昨年と調査対象として入れ替え)。調査項目は、各市区町村に対して魅力度など全63項目の設問(具体的な調査項目については、後述の調査概要を参照)に関して実施しました。

この調査では、地域のブランド力を、消費者が各地域に抱く「魅力」で数値化しました。そのランキングを作成したのが下の「魅力度ランキング」です。
また、「魅力」の要因を観光、居住、産品など他の項目結果から分析できるように設計しました。

調査はインターネットアンケートで実施し、全国から3万5,309人の回答を集めました。市区町村ごとの回答者数は、1人の回答者に20市区町村について答えてもらったため、平均で706人となっています。また、集計に当たっては年齢、性別、居住地を基準に実際の人口の縮図となるように再算出(ウエイトバック)しました。


■魅力度ランキング(1~20位)
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順位    市区町村  都道府県  魅力度(点)
1  (1)  札幌市   北海道   59.5
2  (4)  函館市   北海道   55.9
3  (2)  京都市   京都府   55.1
4  (3)  横浜市   神奈川県  51.9
5  (5)  小樽市   北海道   49.2
6  (6)  神戸市   兵庫県   47.8
7  (8)  富良野市  北海道   46.5
8  (7)  鎌倉市   神奈川県  45.9
9  (10)  軽井沢町  長野県   41.4
10 (9)  金沢市   石川県   39.8
11 (-)  屋久島町  鹿児島県  39.5
12 (11)  那覇市   沖縄県   38.9
13 (12)  仙台市   宮城県   36.8
14 (16)  長崎市   長崎県   34.6
15 (57)  宮古島市  沖縄県   33.8
16 (14)  福岡市   福岡県   32.9
17 (13)  奈良市   奈良県   32.2
18 (109) 石垣市   沖縄県   31.9
19 (21)  日光市   栃木県   31.7
20 (38)  旭川市   北海道   31.3
20 (25)  伊豆市   静岡県   31.3
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※ 順位のカッコ内は昨年の順位
※ 屋久島町は2007年10月に新設合併で誕生した町のため昨年度データなし


<背景と目的>
平成の大合併による新たな市の誕生等により、「地域のかたち」が見えにくくなっています。地域のブランド力を消費者視点で“見える化”することは、地域ブランド戦略に取り組む上で、消費者が何をどの程度評価しているか、地域の魅力がどれだけ伝わっているか(いないか)を判断する上で非常に重要です。
また、国の施策などをはじめとする地域ブランド確立への取り組みが、市への評価にどのようにつながったかを分析することも可能です(経年比較については昨年も調査対象だった市区町村に限る)。
本リリースでは、その調査結果の一部を「魅力度ランキング」として公表するものです。


<調査結果のポイント>
■札幌市が3年連続で「最も魅力的な市」に
札幌市は「とても魅力的」と答えた人が36.4(昨年36.4)%と、昨年と同じ割合になりました。また、「やや魅力的」が46.3(同49.4)%で、合計で8割を超える人が魅力を感じているという結果になりました。魅力度(「全く魅力的でない」などの回答を含めて指数化)は59.5(同61.1)点とやや点数は下がったものの、調査を開始してから3年連続となる全国トップの座を守りました。
なお、同市は観光意欲度、産品購入意欲度(食品)、そしてまちのイメージ想起率(1つ以上選択肢を回答した人の割合)のいずれも1位となっています。まちのイメージでは、札幌市は「観光・レジャーのまち」であると回答した人が76.8%と、評価が高い結果になりました。


■魅力度ランキング上位の動向
昨年の調査結果と比較し、魅力度ランキングの上位10位について顔ぶれは変わりませんが、その中でも函館市が昨年4位から2位に上昇したのが特徴的な動きといえるでしょう。
函館市を魅力的(「とても魅力的」および「やや魅力的」)と回答した人は80.2%(昨年77.6%)と2.6ポイント増加しました。他の項目では、産品購入意欲度が
昨年49.4点から今年58.5点に上昇するなどしています。
以下、3位は昨年2位だった京都市が55.1点(昨年60.0点)、4位は昨年3位の横浜市で51.9点(同55.5点)、5位は昨年も5位の小樽市で49.2(同50.7点)と続いています。


■離島の魅力度上昇。屋久島町は合併で大幅上昇し11位に
魅力度ランキング上位の中で、昨年の結果より大幅に上昇したのは、15位の宮古島市(昨年57位)、18位の石垣市(同109位)という離島地域でした。
この2市は、昨年度の魅力度と比較した「魅力度上昇率ランキング」でも1位と2位となっています(下記のランキングを参照)。
また、2007年10月に屋久町と上屋久町が合併しできた屋久島町が11位となりました。参考までに旧屋久町の昨年の魅力度順位は115位で、合併により大幅に上昇したことになります。


■魅力度伸びが大きい市区町村ランキング
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順位 魅力度順位 市区町村  都道府県  魅力度    伸び
1  18 (109)   石垣市   沖縄県   31.9(15.8)  16.1
2  15 (57)    宮古島市  沖縄県   33.8(21.1)  12.7
3  121(408)   白川町   岐阜県   16.5(4.5)  12.0
4  60 (185)   白川村   岐阜県   22.8(11.9)  10.9
5  60 (163)   由布市   大分県   22.8(13.1)  9.7
6  146(357)   松島町   宮城県   14.9(5.6)   9.3
7  76 (189)   志摩市   三重県   20.8(11.6)  9.2
8  96 (213)   久米島町  沖縄県   18.8(10.6)  8.2
9  66 (141)   四万十町  高知県   22.1(14.0)  8.1
9  33 (70)    宇治市   京都府   27.7(19.6)  8.1
-  11 (115)   屋久島町  鹿児島県  39.5(15.4)  24.1
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※ カッコ内の数値は2007年の調査結果
※ 伸びは、2008年の魅力度と2007年の魅力度との差
※ 屋久島町の2007年の結果は参考として旧屋久町のものを使用


■大阪市と洞爺湖町は情報接触度が上昇も、魅力度では明暗
その他の項目では、情報接触度において大阪市が前年8位から2位と大きく順位を上げています。大阪市について「何度も見聞きした」と回答した人が53.5%(昨年42.2%)と大幅に増加していますが、その具体的な情報接触経路としては「事件やニュース」が45.3%(前年39.7%)。しかし、同市の魅力度は28.9点で27位と、前年の29.1点で27位と比べほとんど変化がありません。つまり、情報発信が魅力度向上には直接結びついていないようです。
また、今年夏にサミットが開催された洞爺湖町は、情報接触度が54.5点(昨年24.3点)で11位(同148位)に急浮上し、大阪市と同様に「事件やニュース」が45.4%(同16.1%)と高くなっています。ところが、同町の魅力度は23.1点(同18.1点)で56位(同85位)、観光意欲は40.2点(同31.7点)で38位(同75位)といずれも大きく上昇しており、同市のブランド力向上につながったようです。


<その他調査項目の結果>
■主要な評価項目の上位ランキング
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評価項目   1位     2位     3位     4位     5位
認知度    京都市(1)  大阪市(4)  名古屋市(2) 新宿区(3)  横浜市(5)
魅力度    札幌市(1)  函館市(4)  京都市(2)  横浜市(3)  小樽市(5)
情報接触度  夕張市(1)  大阪市(8)  札幌市(2)  横浜市(3)  新宿区(6)
居住意欲   横浜市(1)  鎌倉市(2)  札幌市(5)  神戸市(3)  京都市(4)
観光意欲   札幌市(1)  函館市(2)  小樽市(4)  京都市(3)  富良野市(8)
訪問率    新宿区(1)  品川区(6)  横浜市(2)  渋谷区(4)  大阪市(5)
食品購入意欲 札幌市(2)  夕張市(1)  函館市(6)  名古屋市(5) 京都市(4)
産品購入意欲 伊万里市(3) 輪島市(1)  富良野市(5) 小樽市(7)  有田町(2)
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■まちのイメージ項目の上位ランキング
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評価項目          1位     2位     3位
イメージ想起率       札幌市(1)  函館市(2)  富良野市(5)
歴史・文化のまち      京都市(1)  鎌倉市(2)  奈良市(3)
学術・芸術のまち      つくば市(3) 宝塚市(2)  京都市(1)
観光・レジャーのまち    札幌市(1)  函館市(2)  富良野市(4)
環境にやさしいまち     屋久島町(-) 富良野市(1) 四万十町(2)
デザインやセンスの良いまち 横浜市(1)  神戸市(2)  渋谷区(3)
教育・子育てのまち     文京区(1)  杉並区(8)  国立市(3)
住民参加のまち       夕張市(1)  岸和田市(2) 葛飾区(10)
IT・先端技術のまち     豊田市(2)  つくば市(4) つくばみらい市(1)
スポーツのまち       鈴鹿市(1)  磐田市(2)  柏市(8)
国際交流のまち       横浜市(1)  神戸市(2)  横須賀市(3)
生活に便利・快適なまち   世田谷区(1) 横浜市(6)  新宿区(7)
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評価項目          4位            5位
イメージ想起率       京都市(3)/小樽市(4)
歴史・文化のまち      金沢市(5)         会津若松市(4)
学術・芸術のまち      文京区(4)         つくばみらい市(5)
観光・レジャーのまち    小樽市(3)         登別市(6)
環境にやさしいまち     軽井沢町(3)        四万十市(4)
デザインやセンスの良いまち 港区(5)          芦屋市(4)
教育・子育てのまち     世田谷区(4)/つくば市(4) 
住民参加のまち       宮崎市(4)         杉並区(3)
IT・先端技術のまち     日立市(3)         港区(7)
スポーツのまち       鹿嶋市(3)         所沢市(5)
国際交流のまち       成田市(5)         京都市(4)
生活に便利・快適なまち   品川区(3)         渋谷区(2)
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※ カッコ内の数字は、2007年調査時の順位
※「イメージ想起率」の京都市と小樽市、「教育・子育てのまち」の世田谷区とつくば市はいずれも同率で4位


<調査概要>
・調査方法 :インターネット調査
・回答者  :20代~60代の消費者を男女別、各年代別、地域別にほぼ同数ずつ回収し、日本の縮図になるように、年齢や地域人口の分布にあわせて再集計した
・有効回収数:35,309人(一人の回答者は20の市区町村について回答。
       したがって、市区町村ごとの回答者数は平均で706人)
・調査対象 :全国1,000の市区町村(全783市+東京23区+194町村)
・調査時期 :2008年8月1日~8月7日
・調査項目 :認知、魅力、情報接触、観光意欲、居住意欲、情報接触経路(「旅やグルメに関する番組」など15項目)、訪問経験(「観光のため」など11項目および訪問率)、地域資源評価(「街並みや魅力的な建造物がある」など15項目)、まちのイメージ (「歴史・文化のまち」など13項目およびイメージ想起率)、       産品購入意欲(食品、非食品で自由記述)・・・計63項目

※詳しくは以下の特設サイトをご覧ください。
http://tiiki.jp/survey2008/


<調査報告書について>
1,000市区町村の全63項目に関するデータをまとめた「総合報告書」を10月以降に発売(税込78,000円予定)します。また、希望する市区町村のすべての結果を表やグラフでご提供するほか、回答者属性別(年齢、居住地、ライフスタイルなど)を分析した「個別報告書」を作成したセットもご提供します(総合報告書とのセットで税込98,000円、個別報告書のみの場合は税込48,000円)。


<ブランド総合研究所の会社概要>
ブランド総合研究所は、地域ブランドに関する調査とコンサルティングを行うわが国屈指の専門企業です。代表取締役社長の田中章雄は地域ブランドの提唱者として全国各地で地域ブランドに関する講演を行っているほか、地域ブランドアドバイザーとして弊社コンサルタントスタッフと総力をあげて、全国各地の地域の活性化に取り組んでいます。

・本社 :東京都港区虎ノ門1-8-5
・社長 :田中 章雄
・資本金:2,500万円
・設立 :2005年11月

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その他
ジャンル:
社会(国内)

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