令和2年度 知財功労賞「経済産業大臣表彰」を受賞

ダイキン工業株式会社は、経済産業省と特許庁が実施している令和2年度「知財功労賞」において、知的財産権制度活用優良企業として「経済産業大臣表彰」を受賞しました。今回の受賞は平成19年度の「特許庁長官表彰」に続き、2回目の受賞となります。
知財功労賞は経済産業省と特許庁が毎年、知的財産権制度の発展および普及・啓発に貢献のあった個人や、制度を有効に活用し円滑な運営・発展に貢献のあった企業を表彰するものです。
当社は、地球環境を保護するとともに、企業の持続的な成長のために、低温暖化冷媒HFC-32(R32)を用いた空調機の特許93件を、2011年に新興国に向けて無償開放し、2015年からはその範囲を全世界に拡大しました。また、2019年からは、HFC-32を用いた空調機の製造や販売等に関わる特許の範囲を拡大し、その権利不行使を宣言することにより、省エネ性が高く、地球温暖化係数が低い冷媒への転換を加速しています。
HFC-32を用いた空調機に関わる特許をオープン化するとともに、空調機に関する他の特許をクローズ部分とするオープン&クローズ戦略により、競争力を維持しながら環境負荷低減に貢献している取り組みが評価され、この度の受賞となりました。

<受賞のポイント>
〇2011年に温暖化対策のために低温暖化冷媒「R32」を用いた空調機に関わる延べ93件の特許を新興国で無償開放して、「R32」のオープン化戦略を開始した。省エネ性が高く、温暖化係数も低い「R32」の普及・促進を図ることで、環境負荷の低減を支援している。
〇2015年には無償開放の範囲を先進国にまで拡大して、「R32」への転換を加速し、2019年に「R32」を用いた空調機に関わる無償開放の対象とする特許を拡大している。また、2019年の無償開放では権利不行使の誓約を宣言することで、事前許可や書面による契約なしで特許を使用可能にし、「R32」への転換をさらに加速している。
〇空調機に関する他の特許をクローズ部分とするオープン&クローズ戦略で、特許の無償開放後も競争力を確保している。また、低コストの製造ノウハウを有する中国の企業と、インバーター技術をもつ同社で戦略的な協業を進め、低コストの製造能力を取り入れつつ、インバーター技術をブラックボックス化して提供することで省エネ性の高いインバーターエアコンの市場を中国でも拡大している。

当社は、今後も空調機の高効率化や低温暖化冷媒等の環境商品、技術の普及をグローバルにおいて推進し、企業競争力を高めるとともに、持続的な社会実現のために貢献していきます。
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