「光と音」によるライヴパフォーマンス 『Wizard of OP vol.0000』 大正時代に建てられた港湾倉庫での特別公演の映像を公開
神戸市経済観光局が主催する「KOBE Re:Public Art Project(以下:同プロジェクト)」は、2023年3月11日に神戸市内で開催した、「光と音」をコンセプトとしたライヴパフォーマンスイベント「Wizard of OP vol.0000」特別公演の映像を公開しました( https://www.youtube.com/watch?v=zHKZuNxAq9Q )。
美術家の小金沢健人と、ギタリストでダクソフォン奏者である内橋和久が、大正15年に建てられた港湾倉庫の特異な空間を活かした、一夜限りの即興セッションの様子をご覧いただけます。
同イベントは『神戸の多様な“風景”、“場所”、“建物”がアートとなりうる』という考えのもと、昨年11月~12月に神戸市内で実施した、様々な分野で活動するアーティストが、独自の視点やアプローチで、新たな神戸の魅力(周遊観光資源)を発掘するリサーチ活動の内容から着想を得たものです。
リサーチ活動に参加したアーティストの小金沢健人と、GOOD MODEプロデューサーのKenji“Noiz”Nakamuraがタッグを組み、小金沢氏の光を表現の素材として即興の方法を探るライヴパフォーマンスイベント「Wizard of OP」を、クリエイションしています。
会場は、神戸の歴史的建造物が点在する新港地区に大正15年に建てられ、神戸の発展を支えてきた、港湾倉庫で行いました。
■イベント概要
Wizard of OPは、小金沢健人が光を表現の素材として即興の方法を探るパフォーマンス企画。これまで、ライブハウス、劇場、光の一切届かない地下200mの富岳風穴(山梨)と、音楽やダンス、ポエトリーリーディングといった表現形態と対峙することでパフォーマンス領域を拡張する企画として過去に3回開催しています(過去の共演者は、スガダイロー、関川航平、ermhoi、Kent Watari /av4ln、FUJI|||||||||||TA、石若駿、Mora Mothaus、鈴木ヒラク、内橋和久)。
今回は、森山未來をメインキュレーターに、これまでの枠組みに捉われない、新しい形のパブリックアートを創出する試みである「KOBE Re:Public Art Project」の企画として、同プロジェクトの特設会場でもある港湾倉庫にて、展示予定の小金沢健人の作品を中心に据えながら、内橋和久と「光と音」をコンセプトに一日限りの即興セッション行いました。
<概要>
開催日:2023年3月11日
会場 :KOBE Re:Public Art Project特設会場(神戸市中央区新港町7)
<出演>
小金沢健人(美術家)
内橋和久(ギタリスト、ダクソフォン奏者)
サウンドデザイン : 中原楽(LUFTZUG)
サウンドオペレーター : 稲荷森健
プロデューサー : Kenji“Noiz”Nakamura
サラウンド演奏システム開発: 伊藤隆之(YCAM Inter Lab)
企画・制作 : Kenji“Noiz”Nakamura | Good Mode Teams
運営 : KOBE Re:Public ART PROJECT事務局 |
エイベックス・エンタテインメント株式会社
協力 : ローランド株式会社
主催 : 神戸市経済観光局観光企画課
■プロフィール
小金沢健人 Takehito Koganezawa
1974年東京生まれ。
武蔵野美術大学在学中よりビデオによる映像作品の発表を始め、ドローイング、パフォーマンス、インスタレーションなどの要素が混在する多彩で複合的な表現に至る。時間と空間を同時に扱うものとして「運動」に着目し、その作品世界は国内外で高く評価されている。シャルジャ・ビエンナーレ、横浜トリエンナーレ、マニフェスタ、あいちトリエンナーレ、モントリオール・ビエンナーレ等、数多くの大型国際展に参加する。1999年よりドイツ・ベルリンを拠点にしていたが2017年に帰国。現在は京都芸術大学教授。
内橋和久 Kazuhisa Uchihashi
ギタリスト、ダクソフォン奏者、インプロヴィゼーショントリオ/アルタードステイツ主宰。劇団・維新派の舞台音楽監督を30年以上にわたり務める。音楽家同士の交流、切磋琢磨を促す「場」を積極的に作り出し、95年から即興ワークショップを神戸で開始する。その発展形の音楽祭、フェスティヴァル・ビヨンド・イノセンスを96年より毎年開催し2007年まで続ける。これらの活動と併行して歌に積極的に取り組み、UA、細野晴臣、くるり、七尾旅人、青葉市子、Salyuらとも積極的に活動。即興音楽家とポップミュージシャンの交流の必要性を説く。近年ではチェルフィッチュの岡田利規の7作品音楽を担当(ミュンヘン、横浜、ハンブルグ、オスロ)。また、2002年から2007年までNPOビヨン ド・イノセンスを立ち上げ、大阪でオルタナティヴ・スペース、BRIDGEを運営。現在はベルリン、東京を拠点に活動。インプロヴィゼーション(即興)とコンポジション(楽曲)の境界を消し去っていく。
Kenji“Noiz”Nakamura(企画制作者)
1983年生まれ。鹿児島県出身。GOOD MODEプロデューサー、オーガナイザー、オルタナティブスペース運営、アーティストマネジメントを経て、2020年Good Mode Teams結成。現在は、自然環境に開かれた一瞬の時空間へ | 眼差 | を送り | 場 | を創り | 体験 | を生み出し、自然界と生物界の境界を探求し表現の軸としている。代表企画「音楽堂のピクニック」(横浜、2022)、「チュプcup」(石巻、Reborn-Art Festival 2021-22)、美術家 小金沢健人との共同企画「Wizard of OP」(2019-)、「Jason Moran“SKATEBOARDING”Tokyo」(2019)など。
■「KOBE Re:Public Art Project」について
メインキュレーターに森山未來を迎え、これまでの枠組みに捉われない、新しい形のパブリックアートを創出する試みとして、2022年9月にスタートしました。
様々な分野で活動するアーティストが、神戸市内のアーティスト・イン・レジデンスに一定期間滞在し、テーマである『人新世』に基づいて散策(リサーチ)しながら、アーティストによる視点やアプローチから、地域に新しい価値を生み出し、新たな神戸の魅力(周遊観光資源)を発掘することを目的としています。
■リサーチ活動について
2022年11月から12月にかけて実施した、アーティスト・イン・レジデンスの仕組みを活用したリサーチ活動では、現代美術作家をはじめ、建築家、音楽家、写真家、ダンサー、料理人、演出家など、様々な分野で活動するアーティストが、神戸各地に滞在し、地元をよく知るコーディネーターとの散策や、地域の魅力や課題について対話などを行うことで、神戸にひそむ魅力的な資源(ヒト、モノ、コト、バショ)の数々に、アーティストの新たな視点を掛け合わせ、新たな神戸の魅力(周遊観光資源)を発掘する貴重な機会となりました。
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