外交のプロ・宮家邦彦が大胆予測『新・世界情勢地図を読む』3月24日発売
調査・報告
2025年3月7日 10:00株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、宮家邦彦氏の新刊『新・世界情勢地図を読む』を2025年3月24日に発売します。宮家氏は元外交官で菅・岸田政権では内閣官房参与も務めた外交の専門家です。2023年3月の『世界情勢地図を読む』刊行から2年、23年10月に始まったガザ等でのイスラエルと親イラン勢力との軍事衝突や、24年11月の米大統領選でのトランプ再選、更には12月の尹錫悦韓国大統領の弾劾訴追やシリア・アサド政権の崩壊など、最新の情勢を盛り込みつつ、宮家氏が今後の世界の行方を予測する新訂版になります。
「歴史の大局観」が国際情勢を読む鍵
宮家氏は「国際情勢は『長編動画』であり、メディアが報ずる国際ニュースはその一場面に過ぎず、複雑な事象を正しく理解するには、大きな歴史の流れ、すなわち『大局観』を持つことが不可欠だ」と、強調しています。加えて本書では、従来の国際情勢解説本とは異なる手法を採用し、各項目の冒頭で悪魔が陰謀論を含む刺激的な分析を「ささやき」、天使が常識的な見解を「さえずる」という構成になっています。その後、宮家氏が大局観に基づき解説を加えますが、悪魔と天使のどちらが正しいかは読者の判断に委ね、読者自身が自ら考えるよう促しています。
今後の世界情勢を左右する国や事象を新たに追加
今回、発刊する新訂版では、既に掲載済みのアメリカ、イギリス、ドイツ、中国、北朝鮮、ロシアなどに加えてイタリア、カナダ、ハンガリー、フィリピン、エジプトなど、今後の動向が気になる国々や中東情勢、グローバルサウス、AI技術の規制などの項目も新たに追加しました。トランプ大統領就任によって加速するアメリカ第一主義の世界への影響も詳細に解説します。
第二次大戦以降の戦間期が終わりに向かっている
「歴史は繰り返さないが、時に韻を踏む」という格言がありますが、類似した現象が生じる背景には「カスケード(連鎖)」があると宮家氏は述べています。本書では、具体的に次の3つの「歴史の押韻」をあげ、警鐘を鳴らしています。
➀2020年代のインド太平洋地域は、1930年代の東アジアの歴史と韻を踏む
➁最近の「トランプ現象」はアメリカ史上4度目の大規模な「南北対立」
➂トランプ再選と第2次大戦後「戦間期」の終焉
詳細は本書に譲りますが、近年の国際情勢の混迷は、1945年から続いた戦間期が、21世紀に入って終わりに向かっているという証左なのです。
➀2020年代のインド太平洋地域は、1930年代の東アジアの歴史と韻を踏む
➁最近の「トランプ現象」はアメリカ史上4度目の大規模な「南北対立」
➂トランプ再選と第2次大戦後「戦間期」の終焉
詳細は本書に譲りますが、近年の国際情勢の混迷は、1945年から続いた戦間期が、21世紀に入って終わりに向かっているという証左なのです。
『新・世界情勢地図を読む』について
本書目次より
80年の「戦間期」が終わり、主要国の指導者が判断ミスを繰り返す
有事の際は経済合理性でなく、歴史の大局観で判断する
イスラエル・ハマース戦争と中東情勢――第5次中東戦争は勃発するのか
ウクライナ戦争――戦略的判断ミスをしたロシアに出口はない
AI技術の規制――日本ではAI技術の功罪に関する議論が十分ではない
アメリカ――社会の分断はこれまで何度も起きていた
イギリス――中国抑止を念頭にイギリス海軍が太平洋に帰ってきた
フィンランドとスウェーデン――移民・難民問題が高福祉社会を脅かす
台湾――民衆の94%が自分たちは「台湾人」と考えている
フィリピン――スペイン植民地主義とアメリカ民主主義の奇妙な融合
トルコ――NATOには加盟できてもEUには入れない宿命
サウジアラビア――人口が急増し、所得が5分の1に下がった?
ブラジルなど中南米諸国――アメリカの足元で反米左翼政権が増えている?
有事の際は経済合理性でなく、歴史の大局観で判断する
イスラエル・ハマース戦争と中東情勢――第5次中東戦争は勃発するのか
ウクライナ戦争――戦略的判断ミスをしたロシアに出口はない
AI技術の規制――日本ではAI技術の功罪に関する議論が十分ではない
アメリカ――社会の分断はこれまで何度も起きていた
イギリス――中国抑止を念頭にイギリス海軍が太平洋に帰ってきた
フィンランドとスウェーデン――移民・難民問題が高福祉社会を脅かす
台湾――民衆の94%が自分たちは「台湾人」と考えている
フィリピン――スペイン植民地主義とアメリカ民主主義の奇妙な融合
トルコ――NATOには加盟できてもEUには入れない宿命
サウジアラビア――人口が急増し、所得が5分の1に下がった?
ブラジルなど中南米諸国――アメリカの足元で反米左翼政権が増えている?
著者略歴
宮家邦彦(みやけ・くにひこ)
1953年、神奈川県生まれ。東京大学法学部を卒業後、外務省に入省。外務大臣秘書官、在米国大使館一等書記官、中近東第二課長、中近東第一課長、日米安全保障条約課長、在中華人民共和国大使館公使、在イラク大使館公使、中近東アフリカ局参事官を歴任。2005年8月外務省を退職し、外交政策研究所代表を務める。2006年4月より立命館大学客員教授。2006年10月〜2007年9月、安倍内閣で総理大臣公邸連絡調整官。2009年4月〜2023年10月、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹、2023年11月より、理事・特別顧問。2020年10月〜2024年10月、内閣官房参与(菅、岸田内閣)。
1953年、神奈川県生まれ。東京大学法学部を卒業後、外務省に入省。外務大臣秘書官、在米国大使館一等書記官、中近東第二課長、中近東第一課長、日米安全保障条約課長、在中華人民共和国大使館公使、在イラク大使館公使、中近東アフリカ局参事官を歴任。2005年8月外務省を退職し、外交政策研究所代表を務める。2006年4月より立命館大学客員教授。2006年10月〜2007年9月、安倍内閣で総理大臣公邸連絡調整官。2009年4月〜2023年10月、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹、2023年11月より、理事・特別顧問。2020年10月〜2024年10月、内閣官房参与(菅、岸田内閣)。
書誌情報
書名:トランプ2.0時代のリアルとは? 新・世界情勢地図を読む
著者:宮家邦彦
定価:1,980円(税込)
判型・製本・頁数:A5判・並製・216ページ
ISBN978-4-569-85883-8
発行:PHP研究所
発売日:2025年3月24日
著者:宮家邦彦
定価:1,980円(税込)
判型・製本・頁数:A5判・並製・216ページ
ISBN978-4-569-85883-8
発行:PHP研究所
発売日:2025年3月24日