美術運動「もの派」の中心的存在として、世界的に高く評価される...

美術運動「もの派」の中心的存在として、世界的に高く評価される美術家  李 禹煥(リ・ウーファン)が京都精華大学芸術学部客員教員に就任決定

京都精華大学(所在地:京都市左京区、学長:竹宮 惠子)は、芸術学部客員教員として、日本の現代美術において最も重要な動向である「もの派」を理論的に主導したことで知られる美術家、李 禹煥 氏の就任を決定しました。

李 禹煥 氏
李 禹煥 氏

1960年代末から70年代初頭にかけて現われた「もの派」は、土や石、木、鉄などの素材<もの>にほとんど手を加えず、単体あるいは組み合わせて配置することによって<もの>の在りようを明らかにし、<もの>と人、<もの>と空間との関係から新たな世界を引き出そうと試みた一群の作家たちを指すもので、戦後日本美術の指標となる潮流となるだけでなく、国際的にも高く評価されています。李氏はその中心的存在として、作品制作と評論活動を展開。上海ビエンナーレ、ヴェネチア・ビエンナーレなど数々の国際展に参加するほか、2014年にはフランス・ヴェルサイユ宮殿において大規模な個展を開催。いまなお、精力的に活動を続けています。

李氏は就任後、現代美術に関する講演などを行う予定。未来の表現者をめざす学生たちにとって、芸術の可能性や意義について考える機会となることを期待しています。就任予定年月日は2015年4月1日です。


■李 禹煥(Lee U-Fan / リ・ウーファン)
1936年韓国生まれ。1956年来日。1961年 日本大学文学部哲学科卒業。
1969年頃から「もの派」と称される作家たちと交流を深め、制作と評論活動を始める。1969年 サンパウロビエンナーレ(ブラジル)、1971年 パリ青年ビエンナーレ(フランス)、1977年 カッセル・ドクメンタ(ドイツ)、2000年 上海ビエンナーレ(中国)、2007年 ヴェネチア・ビエンナーレ(イタリア)など数々の国際展に参加。1978年 デュッセルドルフ・クンストハーレ(ドイツ)、1993年 神奈川県立近代美術館(日本)、2001年 クンストムゼウボン(ドイツ)、2005年 サン・テティエンヌ近代美術館(フランス)、2011年 ニューヨーク ソロモン・R・グッゲンハイム美術館(アメリカ)、2014年 ヴェルサイユ宮殿(フランス)など世界各地で個展を開催。1973年より2007年まで多摩美術大学で教鞭をとる。1997年より国立エコール・デ・ボザール招聘教授。2000年代の数年間、東京藝術大学客員教授を務める。2001年 高松宮殿下記念世界文化賞・絵画部門受賞。2010年 直島に李禹煥美術館開館。著書に1971年 評論集「出会いを求めて」(美術出版社)、1988年「時の震え」(みすず書房)、2000年「余白の芸術」(みすず書房)、2001年「立ちどまって」(書肆山田)など。

李 禹煥 氏からの就任コメント:
そもそも芸術らしきものは、日常や常識とは違う次元を示す出来事である。だから芸術家は、時には狂気じみたり魔がさしたり地獄を覗き込んで、現実に戻れなくなることもあるのだ。人々が芸術作品を見て、ぎょっとしたり面白がるのは、芸術家の見た異なった次元の世界に出会ったり、それを追体験するからに違いない。君もすごい芸術に出会ってみないか。


■李 禹煥 氏 作品紹介
《Dialogue》
http://www.atpress.ne.jp/releases/57360/img_57360_2.jpg
2013年/キャンバスに油彩/227cm×182cm/撮影:表 恒匡
Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

《Relatum》
http://www.atpress.ne.jp/releases/57360/img_57360_3.jpg
2007年/鉄、石/鉄:h.180cm×w.274cm×d.69cm 石:h.72cm、diam.73cm/撮影:木奥 恵三
Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

展覧会風景 SCAI THE BATHHOUSE
http://www.atpress.ne.jp/releases/57360/img_57360_4.jpg
2007年/撮影:木奥 恵三
Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE


■京都精華大学について  http://www.kyoto-seika.ac.jp/
1968年に「自由自治」を教育理念とし、短期大学として開学。1979年に4年制大学として美術学部を開設、2006年には日本で初めてマンガ学部を設立するなど、既存の枠組みにとらわれることなく、常に新しい学問領域を切り拓いてきました。現在は、人文学部、ポピュラーカルチャー学部、芸術学部、デザイン学部、マンガ学部の5学部、人文学研究科、芸術研究科、デザイン研究科、マンガ研究科の4研究科のあわせて約3,800人の学生が、自由で自然豊かな環境のなか、世界に向けて発信する文化と芸術を追求しています。

カテゴリ:
人事
ジャンル:
教育 アート・デザイン

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