会津中央病院の救命救急センターが 2016年10月で開設30周年に
ドクターカー出動件数が10年前比で倍増、さらなる機能充実に挑む
一般財団法人 温知会 会津中央病院(所在地:福島県会津若松市、理事長:南 嘉輝)は、1986年10月に開設した救命救急センターが2016年10月に30周年を迎えます。
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会津中央病院
URL: http://www.onchikai.jp
■会津中央病院 救命救急センターとは
人口約27万人が暮らす会津エリア(面積:5,420平方メートル、千葉県と同面積)をカバーする第3次救急医療施設として、全国的にも先駆けて1986年10月に開設しました。開設より、ドッキング方式のドクターカー運用を全国初のモデルケースとしてスタートし、地域医療のニーズに貢献して参りました。2015年には新棟が竣工し新施設「イーストセンター棟」に救命救急センターが移され、初療室、集中治療室、検査室、観察室、集中治療室をさらに充実させ各種情報システムを導入するとともに、救急ワースステーションを病院内に開設し、消防機関との新たな取り組みも開始しております。
■会津中央病院 救命救急センターの主な活動
<救急搬送システム ドクターカー>
ドクターカーは、「動く集中治療室・手術室」として、気管挿管・人工呼吸や開胸などの侵襲的な手技、動脈圧などのモニタリング、循環作動薬などの精密持続注入が可能な装備を備えています。また、各種無線システム・通信GPSシステムを搭載し、指令センターや病院、消防機関救急車やヘリ搬送などといった各種搬送や治療連携がスムーズに対応できシステムになっています。天候不良のためにヘリが入れないこともある会津地域において、ドクターカーは、現在も重要な役割を担います。ドクターカーとドクターヘリが連携することで、初期治療開始までの時間の短縮を実現しているのです。
<ラピッドレスポンスヘリとの連携>
会津地域のような広大な医療圏をカバーし、救急医療を提供するためのツールのひとつとして、ラピッドレスポンスヘリがあります。ラピッドレスポンスヘリは、会津中央病院救命救急センター独自のドクターカーと連携を行う小型ヘリで、救命の現場に医師・看護師などの医療従事者を先行して送り込み、ドクターカーが到着し医療を開始するまでの時間をさらに短縮させる役割を担っています。持てる搬送ツールを全て使い、短時間で搬送できるよう会津地域の救急医療の充実を図っています。
<急性期災害医療チーム DMAT>
DMAT(Disaster Medical Assistance Team)は、災害急性期の活動において、機動性に富むトレーニングを受けた医師、看護師、コメディカルスタッフなどで構成された医療チームです。DMATは、災害発生直後の急性期(概ね48時間以内)に活動を行ないますが、「現場活動」「病院支援」「広域医療搬送」「地域医療搬送(域内搬送)」「広域搬送拠点臨時医療施設(ステージングケアユニット:SCU)」が主な活動内容となっており、消防、警察、自衛隊、その他関係機関と連携を密にし、救急医療の提供を行ないます。
<搬送状況から緊急オペまで 早期処置の司令塔・初療室(ER)>
消防通信指令センターと救急ワークステーションをつなぐ端末機による全国初の情報一元化により、搬送状況は、救命救急センターの初療室(ER)モニターへとタイムラグなく共有されます。医師をはじめ、待機するスタッフは、刻々と伝えられる情報にあわせ受け入れを準備。初療室(ER)には、生体監視モニター、人工呼吸器、麻酔器などを備えるほか、緊急時手術(開頭・開胸・開腹)も行える手術室を併設しており、心肺停止、多発外傷、広範囲熱傷など幅広い疾患に対応しています。脳卒中センター、循環器病センター、外傷再健センター、消化器病センターの各専門チームが、24時間体制のチーム医療を提供しています。
<緊急ワークステーション>
救命救急センターの初療室には、中央司令室とも言える通信システム、ホットライン、衛星電話、消防無線システムなどによる救急搬送システムが整備されています。地域の消防機関より救急隊が常駐し、搬送患者様の処置を医師、看護師と共同して行うとともに、出動要請があれば救急ワークステーションより救急出動します。そのため、全国で初めて通信指令センターと救急ワークステーションをつなぐ、端末機を設置しています。救急車はGPSで追跡され、どこを走行しているかがリアルタイムでわかります。
<救命救急 ICU・HCU>
救命ICU、救命HCUはベッド数20床を備えた救命救急専用の集中治療室。重症感染症や急性臓器不全などの各種急変病態に対して、人工呼吸、各種血液浄化、人工心肺(PCPS、IABP)、脳低温療法、内視鏡、放射線診断と治療(IVR)、緊急手術を含めて集中管理が行える環境です。室内には生体情報モニタシステム、生体情報管理システムが電子カルテと連動し、高度な集中管理を実現しています。さらに、救命ICU内に2床の個室を配置し、重症感染症や重症熱傷の患者様の集中治療を可能としました。陰圧、陽圧の切り替えが可能な空調設備を導入。高性能フィルターを介し、外部へ排出します。また、重症熱傷患者様に対しての治療、処置を行う浴槽を救命ICU個室に隣接して設置し、集中治療を継続しながらの処置を可能としました。
<外傷再建センター>
外傷初期から、積極的に運動器治療を併用することで避けることができる外傷による機能障害(Preventable trauma disability)の予防を目標とし、「外傷外科」「救急外科」「外科的集中治療」など、外傷救急医療を行う専門機関。不慮の事故により重症、中など症以上で専門的な外傷治療が必要な患者の救命率の向上を目的としています。専門外傷医による運動器の治療により、早期に適切な医療が実施されていれば防ぐことができたと考えられる外傷死や、外傷後遺障害の減少につなげます。また外傷死を避けるために運動器の加療が出来ない超重症患者、あるいは初期治療が満足でない症例など、慢性期の患者に対してはマイクロサージャリー、創外固定、関節鏡、骨切り術、人工関節などの再建術を駆使して加療し、社会復帰へのバックアップを図ります。
■会津中央病院 救命救急センターの主な実績
<ドクターカー出動件数 10年前と比べ倍増>
現在のドクターカーの出動件数は年間360件(1日1件)ほどですが、要請件数が年々右肩上がりとなり、10年前に比べて倍増しています。
https://www.atpress.ne.jp/releases/109414/att_109414_1.pdf
■会津中央病院 救命救急センターの今後の展望
会津地区は、山間部や豪雪地帯を有す特殊な地域で、病院を受診するには車で2~3時間を要する地域も多数存在します。会津中央病院 救命救急センターではさらなる早期治療を目指して、各システムを取り入れ地域に貢献していきます。
■会津中央病院 救命救急センター 30周年記念講演会
救命救急センターの開設30周年を記念して、2016年9月16日(金)に会津風雅堂(福島県会津若松市)にて講演会を開催いたします。講演会には、日本医科大学大学院教授、高度救命救急センター部長 横田 裕行教授、戦場カメラマン 渡部 陽一氏を招き、命や生命などについて救命救急センター記念講演会を開催し、救急医療についてひろく周知していきます。
<概要>
会津中央病院 救命救急センター 30周年記念講演会
日時 : 2016年9月16日(金)
時間 : 開場 12時45分
開演 13時30分
場所 : 會津風雅堂(会津若松市)
参加費 : 無料(但し、事前申し込みが必要)
参加申し込み方法: ホームページ、官製はがき、FAXにて受付
詳細URL : http://www.onchikai.jp
<スペシャルゲストによるトークショー>
日本医科大学大学院教授、高度救命救急センター部長:横田 裕行教授
戦場カメラマン :渡部 陽一氏
■一般財団法人 温知会 会津中央病院
診療科29科、病床数887床の総合病院です。第3次救命救急センターやがん診療連携拠点病院の指定を受け、高度医療を提供し医療技術の向上と療養環境の整備を積極的に進めております。信頼と優しさあふれる医療を提供します。
〒965-0811 福島県会津若松市鶴賀町1番1号
TEL: 0242-25-1515(代表)
URL: http://www.onchikai.jp
プレスリリース添付資料
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