トムラソーティング、最新の選別ソリューションをオンラインで発表 ~リサイクルにおける高精度、高速、高効率な原料選別を実現~
ドイツ2020年6月9日― トムラソーティングソリューションズの廃棄物・リサイクル部門を担うトムラソーティングリサイクリング(以下、トムラ)は本日、高精度、高速、高効率に原料選別ができる光学選別ソリューションを全世界で発表しました。「Symphony of all Sorts(あらゆる選別の交響曲)」のテーマのもと発表されたのは、新たにモデルチェンジしたAUTOSORT(R)とその追加機能であるAUTOSORT(R) SPEEDAIRの2製品で、トムラ初のロボットであるAUTOSORT(R) CYBOTの発売計画も説明されました。
当初この製品発表は、ドイツで開催のIFAT2020(国際上下水処理・廃棄物処理・再資源化技術専門見本市)で行う予定でしたが、COVID-19の影響で同見本市が中止となったため、予定を変更して本日オンライン上で新製品発表会を行いました。「Symphony of all Sorts(あらゆる選別の交響曲)」というテーマは、最新のAUTOSORT(R)とその関連製品が完全に調和した交響曲を奏で、あらゆる種類の廃棄物を高精度、高性能で選別できることを表現しています。同発表会では、ドイツ国内外のメディアを含む1,000人以上の方々にむけて、トムラのグローバルチームによる新製品プレゼンテーションや、双方向での質疑応答が行われ、新製品の機能や、トムラが考える光学選別技術のグローバル潮流についても説明しました。
■AUTOSORT(R)について
今回新たにモデルチェンジした多機能選別機AUTOSORT(R)は、非常にコンパクトで多用途かつ広範な原料選別が可能です。トムラの最新テクノロジーを結集し、高い処理能力で複雑な選別を高精度に実行できるAUTOSORT(R)は、既に多くの試験的導入で性能が確認されているため、既存・新規の選別工程に簡単に導入できます。
また、多機能センサーを搭載し、収集された原料のデータをアルゴリズム解析によって選別するため、従来の技術では分類が困難・不可能であった原料も選別できます。AUTOSORT(R)は原料の最も細かい分子の違いさえも識別できるSHARP EYEを標準搭載しており、同じ消費電力ながら、さらに光学検知精度が向上しています。加えて、トムラの画期的で特許取得済のFLYING BEAM(R)技術を内蔵し、優れた光効率によって、運用コストを削減しながら、高いパフォーマンスを実現します。このSHARP EYEとFLYING BEAM(R)技術により、AUTOSORT(R)は、最も複雑な用途においても、あらゆる原料選別で高い精度とパフォーマンスを一貫して提供します。
また、オプションで設定可能な新機能である、レーザーオブジェクト検出テクノロジーから生まれたDEEP LAISERは、多用途に利用できます。原料を正確に認識することで、より細かな原料選別が可能となり、パフォーマンスが飛躍的に向上します。DEEP LAISERは業界初の完全統合型ディープラーニングシステムの1つで、人工知能を活用しています。
トムラのバイスプレジデント兼グローバルセールス・マーケティング責任者のファブリツィオ・ラディスは、「当社はお客様と緊密に連携して、当社の製品がお客様の厳しい要件とエンドユーザーの要件に一貫して適合するように心がけています。当社の次世代AUTOSORT(R)システムは、多用途のセンサーと高度なソフトウェアを使用することで、現在そして将来のさまざまな選別アプリケーション全体のニーズを満たすことができる、非常に画期的な製品です」と述べました。
■AUTOSORT(R) SPEEDAIRについて
製品発表会ではAUTOSORT(R)シリーズの新しい追加機能であるAUTOSORT(R) SPEEDAIRも発表されました。AUTOSORT(R) SPEEDAIRはプラスチック製フィルムや紙などの軽量素材が高速コンベヤベルト上で安定して選別されるように設計されています。高度にカスタマイズ可能なシステムであり、より高い処理能力を実現し、選別品質を向上させます。
高速処理が必要となる業界ニーズに対応するため、高速で動くコンベヤベルト上の選別原料が安定するように、ベルト上に一定の気流を生成する速度制御ファンを組み込んでいます。
また、コンベヤベルトの速度を最大6メートル/秒と現在の2倍にしたことで、処理能力がはるかに高まり、安定的に優れた選別が可能になりました。AUTOSORT(R) SPEEDAIRの導入で、投資収益率が向上するだけでなく、設置およびランニングコストが削減できます。さらに、AUTOSORT(R) SPEEDAIRは、業界初のベルトカバーのないシステムなため、日々のメンテナンスの手間が省け、従来の高速システムと比較して機械のダウンタイムのリスクおよび選別原料による閉塞の可能性がはるかに低くなりました。
■AUTOSORT(R) CYBOTについて
製品発表会で最後に言及されたのは、近日発売予定のトムラ初のロボット、AUTOSORT(R) CYBOTです。同システムは、次世代AUTOSORT(R)スキャナー、電磁センサー、ロボットアームで構成されています。センサー構成はNIR(近赤外分光)、VIS(可視光分光)、DEEP LAISER、そして必要に応じて鉄・非鉄金属回収のための電磁センサーという4つの技術を一度に組み合わせた、業界初のロボットです。AUTOSORT(R) CYBOTのロボットアームは、選別原料のサイズ、色、基準に応じて、同時に対象物を最大4種類のカテゴリーに選別することができます。
選別やリサイクルの工場では、これまで以上に高いレベルの自動化が要求されています。AUTOSORT(R) CYBOTは、AUTOSORT(R)シリーズの作業範囲を補完することができる付加価値製品である一方、単一ユニットとしても利用可能です。発売前にトムラのテストセンターで原料テストを行っていただくことで、優れた性能をご確認いただけます。
トムラのバイスプレジデント兼プロダクトマネージメント部門の代表であるヴァレリオ・サマは、「当社のAUTOSORT(R)システムにロボットアームを追加することで、高度に自動化された選別プロセスで、より広範な原料の処理が可能になります。そしてHDPE(高密度ポリエチレン)、PET(ポリエチレン・テレフタレート)、PP(ポリプロピレン)などのリサイクル原料の品質管理がさらに高まります」と述べました。
今回の製品発表会を終え、トムラのシニアバイスプレジデント兼トムラソーティングリサイクルの代表であるトム・エングは、「オンライン製品発表会を無事開催でき、安堵しています。COVID-19によって、私たちは新しい働き方、新たなコミュニケーションの仕方を模索していますが、今回初めてオンライン製品発表会を行い、成功裏に終えたことで、今後もこのような機会が持てるのではと考えています。今回の製品発表で私たちは、補完的かつ一貫性もあり、完全に調和のとれた技術が、比類のない選別パフォーマンスを誇り、しかも優れた処理能力と回収率で、あらゆる種類の廃棄物を選別するというシンフォニー(交響曲)を奏でることをお伝えしました。参加された方々は、実際にシンフォニー(すべてのマシンの音)を聞く機会があり、それに魅了されたことと思います」と語りました。
今回の新製品の詳細情報や、製品発表会の模様は以下URLからご覧いただけます。
https://www.symphonyofallsorts.com (英語)
■トムラソーティングリサイクルについて
トムラソーティングリサイクルは、グローバルでのリサイクル・廃棄物産業用光学選別技術の開発・製造を行い、6千台以上の選別機を100か国以上に提供しています。世界初の廃棄物選別用の大容量近赤外分光(NIR)センサーの開発を担い、現在も業界のパイオニアとして、回収率と利益の双方を最大化できるよう、廃棄物からの高純度の原料回収に力を注いでいます。トムラソーティングリサイクルは、トムラソーティングソリューションズの一部門で、食品、鉱業など幅広い業種における選別、分離、プロセス分析の光学選別システムの開発を行っており、1972年創業のトムラシステムズASA(本社:ノルウェー・オスロ)が保有しています。トムラシステムズASAはオスロ証券取引所に上場、現在売上高876百ユーロ、グローバルで4千人の従業員を誇る企業です。
URL : https://www.tomra.com/recycling
LinkedIn: https://www.linkedin.com/company/tomra-sorting-recycling/
Twitter : https://twitter.com/TOMRARecycling
Facebook: https://www.facebook.com/TOMRA.Sorting.Recycling/
(英語)
■トムラソーティング株式会社について
トムラソーティング株式会社(本社:埼玉県さいたま市 代表取締役代行:河口 昌伸)は、リサイクル選別装置で世界シェア75%を誇るトムラソーティングソリューションズ(本社:ノルウェー・オスロ)の日本法人です。限られた資源のなかでの循環経済の実現にむけ、リサイクルおよび食品業界において、光学選別ソリューションを提供しています。
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